水溶性・不溶性食物繊維の特徴や代表的な食べ物


以前は食べ物のカスとして考えられていた食物繊維ですが、近年では主に腸内の健康維持に役立つ栄養素として注目が集まっています。
食物繊維といえば健康に良い、というのはよく知られていますが、整腸作用以外にも、コレステロールの減少や糖質の吸収を抑制する効果など、さまざまな効果が期待できる、優れた栄養素なのです。
しかし現代では食生活の変化から、日本人が一日に摂るべき食物繊維の目標摂取量に満たしていないのが現状です。
具体的には以前よりもお米などの穀物の摂取量が減った代わりに、肉や乳製品の摂取が増えたことで、食物繊維の摂取量が減っていると考えられます。
食物繊維には大きく分けて「水溶性」と「不溶性」の2種類に分けられ、それぞれ特徴や含まれている食品が異なります。
この記事では、2種類の食物繊維について説明します。


水溶性の食物繊維とは

水溶性食物繊維とは、水に溶ける性質を持つ食物繊維のことです。
水溶性食物繊維を大別するとネバネバ系とサラサラ系の2種類があり、ペクチンやアルギン酸、ガム質、グルコマンナンなどがよく知られています。

水溶性食物繊維の代表的な食べ物

水溶性食物繊維の代表的な食べ物は、熟れた果物や芋類、昆布やわかめなどの海藻類、こんにゃく、大麦やオーツ麦などの麦類に多く含まれています。
また水溶性食物繊維の食品成分としてよく知られているものは、難消化性デキストリン
や、ポリデキストロース、大麦βグルカンなどが挙げられます。

水溶性食物繊維の特徴

水溶性食物繊維の特徴としては、主に以下の3点が挙げられます。
  • 粘性:粘性があることで胃腸内の移動が穏やかで食べ過ぎ防止につながります。また糖質の吸収がゆっくりで、食後の急激な血糖値上昇を抑制します。
  • 吸着性:コレステロールや胆汁酸を吸着させ、体外に排泄する効果があります。
  • 発酵性:大腸内で発酵・分解されることで、ビフィズス菌などの乳酸菌が増量し、整腸作用が期待できます。



不溶性の食物繊維とは

一方の不溶性食物繊維は、水に溶けない性質を持つ食物繊維を指します。
不溶性食物繊維はボソボソ・ザラザラとした食感が特徴的であり、セルロースやヘミセルロース、リグニン、キチンなどがよく知られています。

不溶性食物繊維の代表的な食べ物

不溶性食物繊維は、大豆や穀類、ごぼう、豆類、きのこ、小麦ふすま、シリアル、完熟野菜などに多く含まれています。

不溶性食物繊維の特徴

不溶性食物繊維の特徴としては、主に以下の3点が挙げられます。
  • 高い保水性:胃や腸で吸収した水分を大きく膨らませる特徴があり、腸の運動を活発化させ便通を促進します。
  • 特徴的な形状:繊維状や蜂の巣状、へちま状の形状と、特徴的な形状によりよく噛んで食べる必要があります。咀嚼を促すことから、食べすぎ防止につながります。
  • 発酵性:水溶性食物繊維よりは発酵性には劣りますが、大腸内で発酵・分解されることでビフィズス菌などが増えるため、整腸効果が期待できます。



2種類の食物繊維を摂るのが大切

いかがでしたでしょうか。
これまでお伝えしたように、食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類が存在しますが、健康促進のためにはこれら2種類の食物繊維をまんべんなく摂取するのが大切です。
いずれの食物繊維においても、目標摂取量には残念ながら達していない人が少ないといわれています。
洋食を食べる機会が多い人や外食の機会が多い人は、食物繊維の摂取量が少なくなりやすいので注意が必要です。
特に普段の食生活では、水溶性食物繊維が不足しやすいとされており、意識して摂取するよう心がけてください。

白寿では2種類の食物繊維サプリササロン・アルカロンを取り扱っております。ぜひご覧ください。